リメンバー・ミー

リメンバー・ミー
2018年3月16日公開

【ネタバレあり】

この映画のキャッチコピーは
「それは、時を超えて家族をつなぐ、奇跡の歌」

一つの家族の
魂の世界にいる祖先と
3次元の世界にいる家族が
時空を越えて
「リメンバー・ミー」という一つの歌と
主人公のミゲルを通して結びつく話。

この映画はキャッチコピーにある
大きなテーマとは別に
登場人物に色々なテーマがある。

観る人の意識によって
テーマの捉え方が異なると思う。

 

主人公の12歳のミゲルは、
なぜこの話のなかで
人間でありながら魂の世界に行けたのか。

ミゲルを通じて、
人間世界と魂世界が描かれている。

 

この子の家は代々靴屋の家系。

そもそも靴屋の家系になったのは
ヘクターが音楽を追いかけて
妻ママ・イメルダと娘ココを捨てた。
暮らしに困ったママ・イメルダは
家族に「音楽禁止の掟」をたて靴屋になったから。

でもママ・イメルダが抱いていた
夫ヘクターへの憎しみのもと、
音楽を追いかけて家族を捨てたは間違いであった。

実は伝説的ミュージシャン、エルネス・デラクレス
に毒を盛られて殺された。

 

ヘクターは殺されて魂になっても
家族への愛を貫いた。
どんなに彼の魂に逆境が訪れても
家族への愛を貫いて最後は救われる。

 

魂になっても苦しみ続けた
ママ・イメルダで描かれている、
事実そのものを誤認して思考し、
そこからくる感情により不幸になる恐ろしさ。

 

またママ・イメルダが作った「音楽禁止の掟」
で描かれている、掟つまり常識や決まりによって
人は幸福にもなり不幸にもなる現実。
そして、その掟そのものは
実はすごく不安定な基盤の上に
存在しているということ。

 

人間の世界で老婆となっている娘のココだけは
父親の家族への愛を
「リメンバー・ミー」という歌で記憶している。

真理は思考よりも深いところに根付いていて、
それが魂世界と結びついて
強い力を発揮するということ。

 

ココの子供のレエナ(ミゲルの祖母)は
ママ・イメルダか作った
「音楽禁止の掟」を厳格に守り、
音楽をやりたいミゲルにこの掟を押し付ける。

崩れつつあるけどいい大学→いい会社=幸福
みたいな親が子供に押し付ける仕事観と似ている。

 

伝説的ミュージシャン、
エルネスト・デラクレスは、
実は富と名声をが欲しいために
ヘクターを毒殺した。
しかし、彼は人間社会で死んだときときも
魂の世界で死んだときも
鐘に押し潰されて死ぬ。

この鐘に潰され死ぬというのも
意味深だ。鐘は真理か。

この映画では死んで魂の世界に行っても、
人間社会でその魂の肖像画が飾られなくなったとき、
つまり人間の記憶からその魂が忘れ去られたとき、
二度目の死を向かえるとされている。

欲は人間にとってパワーにもなるが、
真理から離れた欲は破滅を招く。

 

人々はデラクレスがヘクターを殺したと知るまでは
彼に熱狂していたが、事実を知ると
見向きもしなくなる。

人の人に対する尊敬の念などの感情は
なんと不安定なものの上になりたっていることか。
まさにいい悪いは表裏一体。

 

全てのことに対して中庸でいること、
言い換えれば全てのことにイエスと言えること。
良いも悪いもない。
全ては自分がそう思っているだけ。

魂の世界には魂が存在するだけ。
だから魂世界は平安。

こんなことを映画を見て感じた。

 

この映画の感想は、観た人の世界観から来る。
そこにはいい悪いはない。
全てが正解。

 

蛇足ながら
邦題は「リメンバー・ミー」だが
原題はヘクターの娘の「Coco」。
邦題はこの作品のテーマを題名に込めたそうだ。

 

 

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